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ライフキャリアとは?

こんにちは、「駐在妻ライフキャリア研究所」臨床心理士の原田舞香です。

研究所がスタートして一週間、SNSで多くの応援メッセージました、有難うございます!今後こちらのブログは原則毎週月曜日に更新させて頂きます、よろしくお願いします。

でも、そもそも「ライフキャリア」って一体何?ライフなの、キャリアなの!?というお声も頂いております。
そこでブログの最初のトピックは、私が皆さんにお伝えしたい「ライフキャリア」についてお話しさせていただきますね。

 

みなさん、「キャリア」と聞いて思いつくことは、どんなことですか?

もしかして、バリバリの「キャリア・ウーマン」とか、官僚の「キャリア・ノンキャリア」のことを想像していないでしょうか?

 

「キャリア」という概念は スーパー(Super.D.E)という研究者によって提唱されました。当初は職業生活にまつわるものと定義されていたキャリアですが、その後の研究で定義を「生涯においてある個人が果たす一連の役割、およびその役割の組み合わせである」と改め、そしてここでいう「役割とは、子ども・学生・余暇人・市民・労働者・配偶者・家庭人・親・年金生活者など、多くの人が生涯のなかで経験する役割・立場である」と述べています。

 

そして近年ではキャリアの概念を単なる組織内の仕事などに限定せず、ボランティアワーク・ライフワーク、家庭内の仕事、地域活動なども幅広く含めた概念に次第に広がりを見せ、最近では「キャリア」という言葉の冒頭に「人生・生き方・個人の生活」を意味する「ライフ」をつけ、「ライフキャリア(Life Career)」と呼ぶようになってきている、と言われています(宮城まり子著 キャリア・カウンセリング 駿河台出版社より)。

 

また近年、「発達心理学」は成人期にもライフステージに応じた発達課題に向き合うことが必要とされているところから「生涯発達心理学」と呼ばれるようになりつつあり、「キャリアは生涯発達する」とされる、「キャリア生涯発達理論」も提唱されるようになりました。

 

私は中国・北京駐在中、外国人向けクリニックでボランティアをしていた時、日本人駐在妻の方々にキャリアについてお話する機会がありました。

その際、「人生、無駄な経験など一つもないです。たとえ海外駐在のために仕事を辞めてしまい今、専業主婦であっても、子育て中で仕事をしていなくても、親の介護で外で働けなくても、病気で療養中でも、今しているこの経験は、給料をもらって働くことでなくてもキャリアになるんです。」

「そしてキャリアは生涯発達すると言われています。『私は学校卒業して、しばらくOLで、寿退社してしてからもう20年だから、キャリアなんて関係ないわ』ということは決してありません。寿退社してから専業主婦でいた間の経験も、キャリアに数えられるのです。」

とお話しさせて頂いたところ、「目からウロコだった!」という声を多くいただきました。

 

私自身も夫の中国・北京に駐在に帯同し「駐在妻」となった当初、仕事を辞めて来たのに、何も出来てないな…ということに悶々としていました。

でも、その悶々している時間、就労ビザを取って働くことは出来なくても、ボランティアだって、何も出来ないよりは、ご利用いただく方にとっても、自分にとっても利点があるはず…と思い、「今、ここで出来ること」である3つのボランティアを精一杯続け、5年間の駐在期間を終えるまでに成果を残すことが出来たと思っています。長くなるので、それぞれのボランティアの詳細については、後日お話しします。

 

とりわけ配偶者に海外駐在・転勤のある場合に顕著ですが、私達女性は、新しい土地や生活スタイルになじんでも、また次の新しい場所に行かなければならず、なおかつ、自分でその場所や生活スタイルを選ぶことは出来なかったり、選択の余地があっても限られています。

 

女性は自分の都合で人生を歩めず、家族に合わせなければならないのが辛いところです。しかしそのような逆境の中であっても、今、このブログを読んでおられる女性の皆さんが、その時、その場所で出来ることを精一杯にすることで「置かれた場所で、咲く」ことが出来るよう、お手伝いさせて頂毛たら、と考えております。

 

「置かれた場所で、咲く」の詳細については、また次回お話ししますね。

 

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