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JAMSNET東京のメルマガでご紹介頂きました!

皆さま、「駐在妻ライフキャリア研究所」臨床心理士の原田舞香と申します。今日はクリスマスですね。様々な宗教の方がおられますし、様々なご挨拶があると思いますが、我が家では「クリスマスおめでとうございます」と申しています。

 

このところブログ更新がイレギュラーになってしまい、申し訳ありません。日本の学校は終業式を終え、年末年始が近づいて来ました。

 

さて、今日は「JAMSNET東京のメルマガでご紹介頂きました」というタイトルでお送りします。「JAMSNET東京(ジャムズネット東京)」は、海外居住経験を持つ医療、保健、福祉、教育、生活等の各分野における多職種の専門家、専門団体ならびに経験豊富な会員が、「日本語及び日本文化を継承し、国境を跨いで活動する人々」を支援する団体です(JAMSNET東京ホームページより引用)。

 

私は中国・北京駐在中にWithKidsの活動をしていた時から(ブログ・「WithKids~海外に住む子ども達の心をサポートする臨床心理士の会」ご参照ください」JAMSNET東京の姉妹グループである「JAMSNET-ASIA(ジャムズネット・アジア)」のメンバーではあったのですが、この度本研究所開設に伴い、アジア地域だけではなく、世界で暮らす駐在妻さん達のサポートをすることになることに伴い、JAMSNET東京の会員にもなっています。

 

こちらのメンバーの方々は、外務省医務官としての経験の豊富な先生方や、海外駐在員を派遣する企業で産業医をされている先生、海外在住経験のある先輩臨床心理士の方々、看護師・保健師・精神保健福祉士の先生方がおられます。先生方が支援の対象とされている方の多くに駐在妻が含まれていますし、女性の先生方の中には、ご自身が駐在妻として生活された経験をお持ちの方も多くおられます。ということで、私も駐在妻の経験をした、医療専門職としてメンバーとなっています。

 

JAMSNET東京ではメンバーが相互に世界各地の医療情報の交換等を行いながら、海外在住日本人の支援に取り組むと共に、会員相互の研鑽および非会員の方への情報提供ということで、定期的に講演会の開催や、メールマガジンの発行といった活動も行われております。

 

さて、前置きが長くなってしまいましたが、今回そのJAMSNET東京の会員向けのメールマガジンの駐在妻特集に、当研究所の紹介を掲載して頂きました。JAMSNET東京の了解を得て、本文をこちらに転載させていただきます。

 

駐在妻ライフキャリア研究所 臨床心理士 原田舞香
初めまして、「駐在妻ライフキャリア研究所」臨床心理士の原田舞香と申しま
す。海外駐在員の帯同配偶者は「駐在妻(駐妻)」と呼ばれ、ジャムズネット
東京の先生方の中にご経験のある方がいらっしゃると共に、先生方が支援の対
象とされることもまた多いかと存じます。

 

近年女性の就業率が上がり、結婚・出産後も共働きを続ける女性が増えていま
す。同時に、駐在妻となる女性達が自身のキャリアを一旦手放さなければなら
ないケースも増えて来ました。そして、以前に比べると駐在妻の間でキャリア
の問題に対する関心が高まり、支援を必要としている人が多くいることが明ら
かになって来ました。

 

私自身も2009年末から夫の海外駐在への帯同のため仕事を退職し、5年間中
国・北京で「駐在妻」として生活していました。その間臨床心理士のボランテ
ィアグループWithKidsのメンバーとして活動していました。

 

そこで私は自身が駐在妻を経験し、キャリアの問題に関心を寄せる臨床心理士
として、本年10月「駐在妻ライフキャリア研究所」を立ち上げました。まずは
ホームページでの情報発信およびメール相談を開始したところです。
HP:
https://chuzaiduma-lifecareer.jimdo.com/

 

「ライフキャリア」とは、近年「有償の仕事だけがキャリアではない、キャリ
アは人生そのものである」として言われている概念です。そして、ご存知の先
生もおられると思いますが「キャリア・ストレス」という概念があり、「キャ
リアが思ったように進められない、うまく行かない」ことがストレスを生じさ
せると言われています。

 

このことから当研究所では、たとえ海外で一旦有償の仕事から離れても、「今
もあなたのライフキャリアは継続し、海外生活・子育て・ボランティア等も含
めて紡がれている」という視点で、駐在妻が海外生活を前向きに捉え、その後
の人生に向けて有意義な生活を送ることが出来るよう、支援を行いたいと考え
ています。

 

事例:Aさん 30代女性、夫婦2人暮らし。配偶者が東アジアの大都市へ駐在に。
妊娠を希望していたため、正社員の仕事(休職・再就職制度なし)を退職して
帯同。会社指定のマンションは日本人居住率が高く、子ども連れの家庭が多か
ったが、同じ会社や近隣の女性達と積極的に交流していた。半年後妊娠が判明
したものの、初期流産に。近隣の女性達と距離を置くようになり、「ここにい
ても子どもも授かれないし、仕事にも就けない」と虚しさを募らせ、相談を寄
せられた。
仕事を辞めて来た悔しさ、子どもを切望する気持ち、狭い日本人社会での葛藤、
現地医療機関への不満等を話された後、次第に子育て以外の自身の人生につい
て考え、今の海外生活をどう有意義に過ごすかに気持ちが向いて行った。
その後「帰国後、語学を活かして再就職出来たら」と考え、大学の語学留学
コースに通うことを選択し、外国人留学生と交流しながら現地語を学ぶことに
専念するようになり、終結となった(個人を特定出来ないよう、複数の事例を
組み合わせた架空の事例です)。

 

駐在妻のメンタルへルスに関する問題には、上記の他、駐在生活中に仕事が出
来ないことを問題としていないケースでも、「自分の人生にとって、今の時間
は一体何の意味があるのだろう?今の私に存在価値はあるのか!?」など、人
生に関する悩みである場合が多いです。そのため、「ライフキャリア」という
視点に立つと、駐在妻のメンタルへルスに関する問題の多くが当研究所の支援
の対象になると考えています。

 

当研究所では、これから最新の駐在妻の現状を把握し知見を積み重ねることで、
駐在妻とその経験をされた女性達へ、よりよいライフキャリア構築の支援を行
うと共に、広く社会に向けて駐在妻の現状を発信し、帰国後の駐在妻および日
本の女性活躍推進に貢献したいと考えています。


今後、皆様には世界各地の医療機関等の情報提供のお願い等、ご協力頂きたい
こともあるかと存じますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

以上です。このため、当研究所では世界各地から相談を寄せられた方に対し、医療機関の情報が必要な際は、会員への情報提供を呼び掛け、出来得る限りの情報を提供できればと考えております。どうぞご相談くださいね。

 

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「駐在妻ライフキャリア研究所」では元駐在妻の臨床心理士が、メール相談でお話を伺っています。ご相談は「メール相談のご案内」から。宜しければブログやHPについて、「お問い合わせ」フォームよりご意見、ご感想もお待ちしております。

※年末年始のため、2017年12月30日(土)から2018年1月8日(月)まではメール相談の受付をお休みさせて頂きます。

 

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