皆様、早いものでもう年度末ですね。皆様、世界中の、もしくは日本のどこかで、新型コロナウイルス感染に伴い、生活に大きな影響を受け、未曽有の、そして先行きの見えない非常事態の中、大きなストレスを抱えてお過ごしのこととお察し申し上げます。
日本にお住まいで、子育て中の方にとっては、2月末の突然の休校・休園に始まり既に1か月、外出自粛令の出る中、長い春休みをどう過ごしたらよいのかと日々苦心されてきたかとお察し申し上げます。在宅勤務を試行錯誤されている方、在宅勤務が出来ず、お子さんの預け先に苦心されている方もおられるかと思います。
海外にお住いの方々は、その国によって感染拡大の時期、スピード、対応などが様々かと思いますが、緊急帰国し、元の生活に戻る目途が立たない、急な入国規制の発令でご主人とご家族が離れ離れ、正に今、ロックダウンで外出することが出来ない、まだロックダウンしていないが、子どもの学校の休校が続いていて、買い占めの影響で必要なものが手に入らない、一時帰国を取り止め、次いつ日本に入国できるか分からない・・など、様々な問題を抱えておられるかと思います。
日本では、「コロナ鬱」という言葉を聞くようになって久しいと思います。未曽有の非常事態、外出制限や、自分ではどうすることも出来ない制限、大きなストレスにさらされて、これまで元気だった方が心身の調子を崩したり、少し元気のなかった方が、益々落ち込んでしまう、といった事態も起こっているかもしれません。
皆様の置かれている状況はそれぞれかも知れませんが、私の方でいくつか、こんなことを心掛けては、ということをご紹介させて頂きます。
１．いつも通りを心掛ける
外出禁止令、自宅待機命令を受けているなど、いつも通りにできないことも多くあると思いますが、ご自宅ではいつも通り、「今、ここ」で出来ることを出来る範囲でやりながら過ごしましょう。規則正しい生活を心掛ける、よく寝て、よく食べて、いつも通り過ごすことを心掛けましょう。
とりわけお子さんのいらっしゃる方は、お母さんが不安そうにしている姿を見ると、その影響でお子さんも不安を感じたり、情緒不安定になる等の場合があります。ご家族の心身の健康の為にも、まずはお母さんがいつも通りでいられることは、とても大切です。
２．情報は、正しいものを厳選して
今はネット、SNS、ニュースなど、あらゆるところでコロナウイルス関連のネガティブな情報が流れています。ずっとテレビをつけっぱなし、ネットサーフィンしっぱなしになってしまうと、常にネガティブな情報にさらされてしまい、心身の健康によくありません。噂の情報に振り回されてしまうことでも、心身共に消耗してしまいます。
情報収集する時間を自分で決めて、スマートフォンを離れる時間を持つ、情報を収集ためには信頼できるサイトを限定して閲覧する、不確かな噂を広めない、等心がけましょう。
３．誰かと「繋がる」
外出禁止令が出ていると、直接誰かに会うことは出来ませんが、今はオンラインで様々な人と繋がることの出来る時代になりました。従来からの電話やメールだけでなく、SkypeやZoomなど、オンラインで繋がれる機会が多くなりました。
今は会えない旧知の友人とちょっとした話をしたり、お話し会に参加して気分転換を心掛けるのもよいと思います。
それでも、もしかすると今後「眠れない」「食欲がない」「涙が出てくる」・・等、心身の調子を崩すこともあるかも知れません。そのような時は、一人で抱え込まず、信頼のできる専門家にご相談ください。といっても、今は医療機関が閉鎖していたリ、日本ではカウンセリングルームが休止しているという話も聞きます。
私の方でオンライン相談を提供できず、心苦しく大変申し訳ありませんが、オンラインで相談を受け付けている機関もあります。
過去記事：「世界各地でカウンセリングを受けるには」
なお、日本臨床心理士会等3団体が、「感染症対策下における子どもの安心・安全を高めるために」という指針を出しています、宜しければご参考になさってください。
日本臨床心理士会等三団体による共同メッセージ「感染症対策下における子どもの安心・安全を高めるために」
後どれくらいこの状況が分からない、と思うと不安な気持ちにならずにいることは難しいと思いますが、今は世界中であらゆる人が同様の非常事態の内にあります。私自身も渦中にありますが、この局面を皆様とともに、身近な方々や、利用できるリソースを最大限に活かして何とか乗り切っていければと思います。
末筆となりましたが、一日も早くコロナウイルスの流行が収束することを心から願っております。
参考資料：日本赤十字社ホームページ「新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう！～負のスパイラルを断ち切るために～」
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